大阪市阿倍野区のシャープ本社【拡大】
シャープは台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の傘下に入って経営再建を目指す道を選んだが、今後も「経営の独立性」を維持するという。しかし、つじつまが合わず、実際にはあり得ない話である。
鴻海側への第三者割当増資と筆頭株主の異動などに関してシャープがまとめた開示資料には、鴻海側から「当社の経営につき、以下を含む力強いコミットメントが得られた」とうたっている。
その筆頭に「経営の独立性」を挙げ、「当社及びその子会社の経営の独立性を維持・尊重すること」と明記している。次いで本体、子会社の事業の一体運営を継続する「一体性の維持」を記す。さらに「従業員の雇用維持」「ブランド価値の重要性」「当社の技術の保持」を列挙する。
この通り行くのならば、買収される見返りにシャープは鴻海から、かなり有利な条件を引き出したことになる。