
3月24日、ニューヨーク国際自動車ショーで、マツダの「ロードスター」が「2016年世界カー・オブ・ザ・イヤー」とデザイン部門の「世界カーデザイン・オブ・ザ・イヤー」を同時受賞という史上初の快挙を成し遂げた。【拡大】
言うまでもなく、ロードスターは現在、マツダのブランドを象徴するいわば“ブランド・アイコン”として位置づけられており、それだけにその戦略を展開発展させるという大きな役割を担っている。この役割を全うさせようと、実は、マツダの経営陣は、今回のロードスターを開発するにあたって、デザイナーに次のような命題を与えた。
「マツダのクルマづくりの考え方がわかるようなデザインにしろ!」
ブランド・アイコンである以上、しごく当然の要求だと言えるだろう。
確かに、今でこそ、ロードスターはマツダのブランドを象徴するモデルと一般的にも捉えられてはいる。しかし、27年前にこのモデルが誕生したときには、マツダ自身に、これを“ブランド・アイコン”にするという明確な意図が必ずしもあったわけではない。
ロードスターが初めて誕生した(エンジニアやファンの間ではその型式からNAと呼ばれている。ちなみに、それ以降の世代はNB、NCとなり、今回受賞した最新モデルはND)のはすでに述べたように1989年。このとき、このオープン2シーターの軽量スポーツカーに与えられていた位置づけは、当時マツダが推進していた販売チャンネルの拡大路線によって生み出された5種類のブランド(マツダ、アンフィニ、オートラマ、オートザム、ユーノス)のひとつ、「ユーノス」のいわば目玉的なモデル、だった。