12日午前の東京株式市場で、日産自動車の傘下入りを進める計画が好感された三菱自動車株に買い注文が殺到した。結局、午前は買い気配のまま終了、取引は成立しなかった。
燃費データ不正問題で自動車の売れ行きが急減し、経営不安が強まっている三菱自動車株は急落。不正発覚後の4月下旬以降は上場来安値を更新するなど株価400円台が続いていた。前日11日の終値は495円。
三菱自が日産の大型出資を受けて事実上傘下入りするとの12日未明からの報道が好感された。午後の寄り付き後もまだ取引は成立しておらず、このまま買い気配のまま値つかずで取引終了すれば、終値はきょうの値幅制限である80円高575円でストップ高となり、比例配分して取引を終える。
一方、三菱自に出資する日産自動車の株価は、不安要素を抱え込むとあって、下落した。午前終値は前日比17円70銭安の984円80銭。下落幅は1.8%だった。