日産自動車が三菱自動車と資本・業務提携することが11日、分かった。日産が約2000億円を投じて三菱自の株式の3割強を取得し筆頭株主となる方針。燃費データ不正問題で経営が厳しい状況に追い込まれる恐れがある三菱自は事実上、日産の傘下に入り、再建を目指す。
両社は12日に取締役会を開いて資本・業務提携の具体的な内容を決める。日産は、三菱自の約20%の株式を保有する現在の筆頭株主である三菱重工業を上回る見込みだ。
日産が三菱自の第三者割当増資を引き受ける案が有力。日産は三菱自から軽自動車の供給を受けており、三菱自の経営の先行きが厳しいことから立て直しに協力する。三菱自は日産の資本を受け入れることで、財務体質を強化する狙いがある。
三菱自と日産は平成23年に折半出資で軽自動車の共同開発会社を設立している。両社は軽自動車の共同開発から提携関係を広げる。中国など海外での生産・販売でも連携するとみられる。
両社の提携を契機に、国内自動車メーカーの大型再編が加速する可能性もある。