セブン&アイ・ホールディングス 鈴木敏文名誉顧問一問一答(下)「後継者のことは考えていた。変化を読み取れる人だ」「資本と経営の分離は当たり前」 (2/3ページ)

2016.8.5 19:53

セブン&アイホールディングスの鈴木敏文名誉顧問=5日、東京都千代田区(寺河内美奈撮影)
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 --辞任時に名誉顧問にも就かず全部退く選択肢もあった

 「4月7日の記者会見で後継者をどうするという質問に対して、『私は決めません、一切引きます』と答えたのは本当の正直な自分の考えだった。その後、メーカーの方や全国1万8000店のオーナーさん、社内からも名前だけでいいから残ってくれという声が出てきた。顧問だったら残るよということで、名誉顧問を引き受けるまで2カ月もかかった。一切引いたほうが自分でも未練も残らないし、いいだろうとも思ったが、確かに自分が始めたものを自分の都合だけで辞めるのは、ある意味では潔いようだけどどうかなとも感じていた」

 --長年続けていた新商品の試食は続けるのか

 「今も続けているが、商品をこう作れと言うようなことは言わない。『僕はこう思う』とか、『僕はこの味はいいと思わないけど』とかは言うが、判断するのは現在の担当者だ」

 --個人消費が低迷しているが感覚としては

 「モノが豊富にあっても人間は常に新しいモノを求めている。食べものや着るものであったり、スマートフォンであったり、いろいろだ。いずれにしても新しいものを出していけばいい。過去の経済政策をそのまま続けたってダメだ。要するに個人消費が生まれるような政策にしないといけない。金利を下げれば、資金が投資に向かうというけれど、投資したってリターンがなければ、投資をしない」

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