酪農も婚活もAI活用の時代 発情期を推論 5年間見合い不調が一転 (3/3ページ)

2016.9.20 15:00

 交際を始めて1カ月。センターからの連絡で、紹介にAIの機能が使われたことを知り驚いた。従来は年齢や職業などの希望条件を入力して、相手を絞り込む方式だった。しかし、出会いのきっかけをさらに広げようと、センターは昨年3月にAIを本格的に導入していた。

 新たなシステムでは、登録者の膨大な婚活履歴を利用する「ビッグデータ解析」を採用。ある登録者がお見合いしたいとリストアップした相手に関心を寄せた人たちを、好みが同じグループと見なす。そのグループの人たちがリストアップした会員や、グループの人をリストアップした会員の中からお見合い相手を抽出して提示する。

 大手通販サイトで「この商品を買った人はこの商品も買っています」と表示されるように、意識はしないが好みが似た異性を紹介してくれる。AI導入で、お見合いを申し込んだ際に相手が承諾する確率が13%から29%に上昇した。行動履歴のデータ蓄積が進むほど、好みの相手を表示する精度が高まる。

 佳子は男性にAI機能が使われていたことを打ち明けた。反応はいまひとつだった。結局、別れることになったが、佳子は「AIはあくまできっかけ。人間関係を築くのは自分たちがすること」とからっと話す。「もしかしたらこれで良い人に会えるかも」と次の紹介に期待を寄せる。

 システムを開発した国立情報学研究所(東京)の宇野毅明教授は「恋愛という理解しづらい心理に挑むのは面白かった」と振り返る。婚活対策に詳しい全国地域結婚支援センターの板本洋子代表理事は「未婚率が高まり、ほとんどの地方自治体が婚活事業をする中で、愛媛県の取り組みへの関心は高い」と評価している。(敬称略)

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