
記者会見するセブン&アイ・ホールディングスの井阪隆一社長=6日、東京都中央区【拡大】
セブン&アイHDがこの日発表した2017年度から始まる3カ年の中期経営計画では、“カリスマ経営者”と呼ばれた鈴木敏文前会長兼最高経営責任者(CEO)が主導して買収したそごう・西武が関西で運営する3店舗の譲渡を盛り込むなど、カリスマ経営からの脱却を明確にした。
「鈴木前会長が築き上げた思想に磨きをかけ、改める部分は変えていく」。都内で会見した井阪社長は、鈴木前会長が進めた経営路線の軌道修正を強調した。
05年に買収したそごう・西武は、西武筑波店(茨城県つくば市)と西武八尾店(大阪府八尾市)を来年2月に閉店することを決めていたが、さらに関西の3店舗を同業のH2Oに譲渡することを決めた。
総合スーパーのイトーヨーカドーは新規出店を凍結し、既存店は食品特化型などに改装を進める。鈴木前会長の“肝煎り”で傘下に収めたグループ企業のバルスと共同開発した雑貨店は、イトーヨーカドー内にある店舗を17年2月期中に閉店する計画だ。