
記者会見するセブン&アイ・ホールディングスの井阪隆一社長=6日、東京都中央区【拡大】
大株主対策も課題
ただ、井阪社長を中心とする集団指導体制では、鈴木前会長が周囲の反対を押し切って設立したセブン銀行のような新規ビジネスは「難しい」(大手コンビニ幹部)との指摘もある。
また、「物言う株主」で知られる大株主の米投資ファンド、サード・ポイントが不採算事業の切り離しを求めるなか、今回の中期計画では前経営陣が決めたイトーヨーカドーの閉鎖40店の上積みはできなかった。
伊藤雅俊名誉会長ら創業家は、祖業であるイトーヨーカドーのリストラに否定的とされる。鈴木前会長の退任で相対的に影響力が増す創業家を含めた大株主との新しい関係構築も、構造改革を進める上で新経営陣の課題となる。(大柳聡庸)