政府は業界全体の生産規模を調整するため「エネルギー供給構造高度化法」に基づき製油所の統廃合を求め、元売り各社に合併を促してきた。世耕弘成経産相は「元売り業界が、国際社会や日本の需要減少のなかで生き残るには、再編は避けて通れない」と指摘する。
出光と昭和シェルの合併時期が不透明になったことで、同時に進むJXホールディングスと東燃ゼネラル石油の統合にも狂いが生じる恐れがある。各社の合併を審査する公正取引委員会は元売り業界全体の競争環境を精査しているが、JXと東燃の合併だけが先行すれば業界に1強が誕生することになり、審査の前提が変わるためだ。
出光創業家の“お家の事情”が、元売り業界にも波及する形となるだけに、業界では「国主導で進む再編なのだから、出光創業家の説得も国が当たってほしい」(元売り大手幹部)との“恨み節”も漏れている。