【日本発!起業家の挑戦】失敗寸前から成功 400万人利用の音楽コラボアプリ「nana」、異色経歴の代表に聞く (2/5ページ)

nanamusic代表の文原明臣氏
nanamusic代表の文原明臣氏【拡大】

 --文原さん自身についてお聞きします。以前は歌手だったのですか

 「スティービー・ワンダーやレイ・チャールズが大好きなんですよ。でも、nanaを始める前、僕は実は5年ほどプロのレースカードライバーだったんです」

 --車のレースから音楽アプリの創業へと大きく舵を切られたんですね。そのきっかけは

 「F1のドライバーを本気で目指していましたが、資金とスポンサーがなく、レースで食べて行くことは大変でした。ちょうどテクノロジーに関心を持ち始めた頃にターニングポイントになったのは、ハイチの大地震後に寄付を集めるために作られた動画をYouTubeで見たことです。世界各地に住む57人のアマチュアミュージシャンが「ウィー・アー・ザ・ワールド」を歌っていました。各地で録音されたファイルが離れた場所でミックスされていて、感動しました。彼らが実際には会わなくても、こんなに素晴らしいハーモニーやかけ合いが生まれるのかと驚きました。こんなことが自分にもできないかなと」

 “共有”が成長要因

 --シードアクセラレーターのMovida Japanのプログラムの一員として、nanaのリリース時は注目を集めましたが、その後は順調に事業が上向くとはいかなかったようですね

 「リリース直後はダウンロード数が伸びたんですが、最初の宣伝効果が薄れるとダウンロード数も同時に減りました。12年の末までには新規ユーザーは数えるほどしかおらず、資金もほとんどなくなっていました」

どう持ち直した?

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