カウリスの創業者で代表取締役CEOの島津敦好氏【拡大】
□カウリス創業者・島津敦好氏に聞く
「日本株式会社」のコンピューター・セキュリティー対策は大規模な移行期を迎えている。以前は、日本独自の決済システムや日本語が国際的な攻撃や詐欺を妨げ、諸外国に比べてネット詐欺の件数は格段に少なかったが、ここ数年で現実は様変わりしている。決済システムのグローバル化やWebブラウザに備わる自動翻訳機能などにより、日本のWebサイトを狙ったサイバー攻撃が急増しているのだ。
インターネット上の不正アクセス検知サービスを提供するカウリス(東京都千代田区)の創業者で代表取締役CEOの島津敦好氏に、どんな新しい脅威があるのか、私たちはそれにどう対応すればいいのか聞いた。
なりすまし割り出す
--主力製品のFraudAlert(フロードアラート)について教えてください
「Webおよびモバイルサイトを不正アクセスから守る法人向けサービスです。ログインの状況を監視するだけでなく、行動特性をデータベース化して通常とは異なるログインを割り出し、なりすましの可能性が高い場合、リアルタイムで企業に注意喚起します」
--なりすましの可能性が高い行動とは
「疑わしいのは、たとえばこれまでいつもMacを使っていた人がWindowsのPCでログインするとか、同じIPアドレスからいくつも違うEメールアドレスを使ってログインしようとする、ユーザーがすぐさま送金のページに進むなどの行動です。約50の要素を組み合わせてリスクを点数化しています」