【ISS流星観測で可能となること】
流星の飛跡と明るさから流星塵の大きさを求めることができる。カメラレンズの前に透過型回折格子(光を回折させて波長ごとに光を分けるための装置)を取り付け流星発光の分光観測を行うため、分光特性から流星塵の主要元素存在度が推定可能。流星群の観測結果から流星群の母天体(流星群をもたらす塵を放出した天体。彗星、小惑星)の物理・化学特性を調べられる。
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流星とはほんの数秒で視界から消えてしまうものだが、その正体とは彗星(すいせい)や小惑星から放出、あるいは天体同士の衝突で発生した塵(ちり)の集まりの中を地球が通過するとき、数ミリ程度の塵が大気との摩擦により加熱され発光する現象である。
昨年10月28日、米航空宇宙局(NASA)で、米国の民間宇宙企業が担当したISSに物資を運ぶ無人補給機「シグナス」を積んだロケットが打ち上げ直後に爆発したことは記憶に新しい。この「シグナス」に、千葉工業大学(千葉県習志野市)の惑星探査研究センターが開発した流星撮影のためのハイビジョンカメラ「メテオ」が搭載されていた。搭載されていたカメラは破壊されたが、予備カメラを用意してあったため、次の再打ち上げにもいつでも対応できる状態だ。
同センターでは、このカメラを使ったISSにおける流星観測プロジェクトをメテオプロジェクトと名付けている。ISSの米国与圧実験棟内にカメラを設置し、窓越しに2年間流星の観測をする予定であり、長期にわたり宇宙から流星を観測することは世界初となる。このプロジェクトを推し進めてきた所長の松井孝典氏に話を聞いた。
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