「フク、悪かったね。ごめんね、よく頑張ったね」
ニャーニャー鳴いてすり寄るフクを抱きしめ、女性は250日ぶりの再会に涙した。3・5キロだった体重は3・2キロとさほど減っておらず元気だったが、柔らかかったピンクの肉球が硬く土色に変わっていたのが放浪の苦労をしのばせた。
神様のおかげ?
10月は「神無月(かんなづき)」と呼ばれる。全国の神々が出雲大社に集まり、他の地方にいなくなってしまうためだが、集まる側の出雲地方では「神在月(かみありづき)」と呼ぶ。旧暦の10月、出雲大社では「神迎(かみむかえ)神事」で神々を迎え、人々の縁を結ぶ「神議(かみはかり)」という神々の会議が続くとされる。神議が終わると「神等去出(からさで)祭」で神々を送り出す。今年は11月21日に神迎神事、28日に神等去出祭があった。
実は、神迎神事の21日、女性はフク捜索のため出雲を訪れていた。その時、出雲大社でおみくじを引いたところ、