【もんじゅ廃炉方針】夢の原子炉 迷走20年 なぜ成果が出なかったのか…組織体質やずさん管理、ナトリウムの難しさ (2/2ページ)

2016.9.21 23:02

福井県の西川一誠知事(右奥)、同県敦賀市の渕上隆信市長(手前)と面会する松野文科相=21日夜、福井県庁
福井県の西川一誠知事(右奥)、同県敦賀市の渕上隆信市長(手前)と面会する松野文科相=21日夜、福井県庁【拡大】

 24年に延べ約1万件の機器の点検漏れが発覚したことで、組織のずさんな体質が再び問題となる。原子力規制委員会は翌年、「こういう組織の存続を許していること自体が本当に問題だ」として、運転再開停止命令を出した。27年には機器の重要度分類が誤っているという初歩的なミスも判明。監視カメラ180基のうち約3分の1を故障したまま放置していた問題も出た。

 高速炉に染みついた組織の悪弊を断ち切れず、迷走に次ぐ迷走を招いた。「何度も議論してきたが、一向に問題の解決が達成されない」(田中俊一委員長)。そう判断した規制委の昨年11月の「抜本的見直し勧告」が、政府内に廃炉論の空気を醸成させた。

【用語解説】「核燃料サイクル」

 原発の使用済み燃料を再処理し、生成されたプルトニウムや燃え残りのウランを混合酸化物(MOX)燃料に加工し、再利用する国のエネルギー政策。高速増殖炉でMOX燃料を使う計画だったが、実現の見通しは立たず、通常の軽水炉で使う「プルサーマル」が実施されている。再処理の過程で出る「核のごみ」(高レベル放射性廃棄物)は、安定性の高いガラス固化体にして埋めるが、最終処分場の候補地は決まっていない。

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