「特に小売りや流通、飲食などは、これまでは新卒採用がメイン。ノウハウをしっかり伝え、自社のDNAを持った幹部候補人材を育成するスタイルでした。そのため、15年ほど前からグローバル人材を意識して採用してこなかった企業が多いのです。ここ数年でいざグローバル展開となったときに、中途採用に頼らざるを得ないという背景があります」(河本氏)
また、業界に関係なく25歳から35歳くらいの若手の採用が目立つという。
「確かに、業務経験豊富で語学力もあるベテラン人材を豊富に抱える企業は多くあります。しかし、大手になるほど次世代人材の育成も同時に視野に入れています。若手社員を2、3年間は国内で育成し、海外駐在を経験した後にマネージャーに任用というビジョンを描いているのです」(河本氏)
日系企業のグローバル採用について
■海外進出のフェーズによって募集内容が異なる
続いて、企業の資本別に見ていく。まずは日系企業の海外進出に伴うグローバル採用から。
企業の進出先を地域別で見ると、アジアを中心に、タイやインドネシアなどの東南アジアが急激に増えている。