「和食」文化輸出も期待 伸びる日本食材の海外需要 (4/4ページ)

2014.2.1 12:05

湯浅醤油有限会社の蔵を見学するミシュラン星付きレストランのシェフら(同社提供)

湯浅醤油有限会社の蔵を見学するミシュラン星付きレストランのシェフら(同社提供)【拡大】

 ■ご飯食普及へ米国に冷凍米飯工場

 食材輸出には課題もある。平成20年から日本産米を輸出しているコメ卸大手「神明」(神戸市中央区)は、米国でカリフォルニア米を原料とする低コストな冷凍米飯の工場の建設を進める。

 狙いは、現地の家庭に和食が浸透していないという課題の解決。輸出拡大には、富裕層以外に家庭や大衆的な外食産業へのご飯食文化の普及が鍵となる。欧米では家庭に炊飯器がなく、日本ほど家庭で調理しないため、電子レンジで調理可能な冷凍米飯を日本の炊飯技術で製造する。米国米を使うのは流通網を構築するのが目的だ。

 将来的には日本産米を原料とする商品も販売したい考え。担当者は「日本のコメは味と品質の良さ、安心感がある。価格差が1.5~2倍に収まれば売れる可能性は高まるが、米国米もそろえないと商談の入り口に立てない」と話している。

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