入所者ごとのケア方法を記したカードを携行してケアにあたる=神奈川県三浦市のなのはな苑【拡大】
父が突然、食べなくなったときもあった。当初は症状を書いた紙を持って総合病院にかかった。「父は説明できないから、体に問題があるのか、気持ちに問題があるのか分からない。でも、病院は『来られても困る』というふうだった。認知症を診たくないのだろう。このまま死んでしまうのかと思った」。結局、同苑に3カ月入所し、食べられるようになって帰ってきた。ホットミルクやバウムクーヘンなどで栄養を取ることも教えてもらった。
今は表情も落ち着いている。介護する家族の頼りは、なのはな苑が緊急入所に対応してくれることだ。「母が介護に耐えきれなくなると、融通して入所させてくれる。拘束しない方針でやってくれるのが良い」
■ケア方法を伝授、緊急避難も
厚生労働省は平成24年に老健本来の役割である在宅復帰機能を強化するため、介護報酬に「在宅強化型老健」を新設した。在宅復帰率50%以上などの要件があるが、該当する老健は全体の5%程度にとどまる。なのはな苑はこの一つ。