「国よりも地域性を反映した」(河田恵昭・関西大教授)大阪府の想定だが、河田教授をはじめ、研究者らからは疑問の声もあがる【拡大】
能島教授がこれまで研究してきた予測モデルからみても、府下の多くの地域で想定されている震度6弱の場合、「停電率は70~95%。被災地のほぼ全域に及ぶ。このことを念頭に対策を考えるべきだろう」。
こうしたちぐはぐさは、例えば電力は上下水道と異なり、府が算出せず、関西電力からのデータ提供を受けたため生じる。ガスの被害想定も大阪ガスの協力を得ており、「府や民間会社だけでなく、ライフライン被害の研究者の視点も必要だ」(河田教授)。
「想定は大きめに」
被害想定の数値公表の難しさは、このことひとつとってみても分かる。
また、能島教授は「現時点で可能な対策を積み上げるだけでも、被害想定の数字は変わる」という。
検討部会の審議でも、避難者数191万人について、「時間とともに避難者の健康が悪化することは過去の事例から明らか。災害発生後の応急対応には限界がある。被害を軽減するために事前に対策を考えておくべきだ」とした意見が出された。