治療の際は夜間尿量を測定して夜尿症のタイプを見分けるほか、尿検査で尿の濃さや基礎的な疾患の有無なども調べる。必要に応じて残尿や腎臓、膀胱の奇形の有無を調べる腹部超音波検査なども行う。
そのうえで、まず行われるのは生活指導(家庭での対策)だ。夜更かしや不規則な生活は症状を悪化させるため、「早寝・早起き・朝ご飯」という規則正しい生活が不可欠。水分の取り方にも注意が必要で、朝食・昼食時はしっかり取り、夕方以降は減らす。夕食は就寝の2、3時間前までに済ませ、その後は水分摂取は控える。「喉が渇いたら氷を2、3個なめる」(服部さん)。入浴などで体を温めることも有効だ。
生活スタイルを見直すだけで約2割が改善する。改善しない場合は生活指導に加え、抗利尿ホルモン薬などによる薬物療法や、パンツに水分を感知するセンサーを取り付けるアラーム療法が行われる。服部さんは「漏らしても怒らないでほしい。焦らず治療を続け、漏らさなかった朝はしっかり褒めてあげて」とアドバイスしている。