山田氏は米国の糖尿病学会が昨年、ガイドラインを改定し、糖質制限を糖尿病治療の第一選択肢としたことを紹介した。
これに対し、京都府立医大大学院の福井道明准教授は慎重派の立場から、「糖質制限をうまくやれば有効だが、やり方には注意が必要だ」と前置きし、「一日の食事の中でタンパク質摂取量が増えれば、腎機能障害になるケースがあるほか、骨密度の低下で骨折しやすくなる事例も出ている」と指摘。悪玉のLDLコレステロールが増える側面も挙げ、「動脈硬化からの心筋梗塞や脳卒中のリスクが高まることもある」と懸念を示した。
死亡率で報告
糖質摂取の量をめぐる観察研究では、摂取が少ない集団での死亡率が上がるとの報告がある。
山田氏が「死亡率が上がった原因が糖質制限にあるかどうかがはっきりしない」と因果関係に疑問を提示。一方、福井氏は、糖質を減らした際、残りのタンパク質と脂質が動物性に偏った場合、死亡率が有意に上がるとのデータを示した。