選択肢いろいろ
リウマチが疑われるときはリウマチ内科や整形外科を受診する。桃原医師は「早期発見、早期治療が大事」と話す。
治療の基本は薬物療法。国内では海外に比べて新規薬剤の導入が遅れていたが平成11年、免疫抑制剤「メトトレキサート」の認可を機に優れた治療薬が登場。治療の選択肢も広がった。以前から使用されていたステロイドのほか、最新のバイオテクノロジーを用いて誕生した生物学的製剤もある。生物学的製剤は高価で注射か点滴でしか使えない欠点もあるが、従来の薬にはない高い治療効果が得られる。
桃原医師は「最近は海外と同等の治療が国内でも受けられるようになった。治療薬をうまく使えば、症状を完全に押さえ込む『寛解』が具体的な治療目標にできるようになった」。
昨年7月に登場した分子標的薬「トファニシチブ(商品名・ゼルヤンツ)」は、炎症や免疫に働き掛ける物質を狙って作用し、症状を抑える。生物学的製剤と違って服薬でき、患者が扱いやすいのもメリットだ。ただ、副作用として感染症や悪性腫瘍、帯状疱疹(ほうしん)が懸念されている。