一方、中部地方の自治体は「問い合わせや苦情は多くあります。『なぜ、通帳を出さなければいけないのか』とか『どうして制度変更になったのか』とか。ですが、軽減は低所得の人を救済する制度。払える人には払ってもらうのが筋」とする。
制度変更の背景には、保険料が上がり続ける中、軽減対象者を絞る狙いがある。高齢者の場合、低所得でも貯蓄がある世帯もあり、平成21年の全国消費実態調査では、年間収入が200万円未満の高齢世帯の8%に2000万円以上の貯蓄があった。
厚労省は制度変更にあたって試算を実施。預貯金が500万円あれば、年金額が少ない人でも10年は施設で暮らせるとの結果を示し、その倍額で線引きをした。ただ、懸念もある。自己申告が原則なので、申請もれが生じる可能性だ。先の中部地方の自治体は「身寄りがないとか認知症だとかで書類の意味が分からない人は、施設と行政で誰かが申請してくれると思っていると、もれが出かねない」と言う。