コメを原料とする飲み物「ライスミルク」が牛乳、豆乳に次ぐ「第3のミルク」として注目されている。植物由来のミルクとして、海外ではアレルギーのある人や健康志向の高い人に人気があり、国内メーカーも開発に力を入れている。コメ離れが進む中、国産米の消費拡大にも期待がかかりそうだ。(油原聡子)
欧米で人気
乳白色の見た目は牛乳と変わらない。ライスミルクは、コメに水を加えて液化したものだ。「ミルク」といっても、乳製品が入っているわけではない。口当たりがさらっとしたものから、とろみのあるものまでさまざまな種類がある。
欧米では、菜食主義者を中心に人気があり、乳製品にアレルギーのある人が牛乳の代わりに使うケースも多い。日本でも健康志向の高い人の間で知られるようになり、メディアに登場する機会が増えて一気に認知度が高まった。
ライスミルクの製造技術を研究する筑波大生命環境系の北村豊教授は「玄米から作ったライスミルクならば、炭水化物だけでなく、食物繊維やビタミンも摂取できる。味もコメを主食とする日本人になじみやすい」と話す。