厚労省が方針転換
厚労省はこれまで、訪問専門の診療所を公式には認めてこなかった。「公的医療保険制度の中で診療する医療機関は外来患者に対応するのが基本」との考え方からだ。ただ実際には、ごく短い時間でも外来に対応していれば、開設を容認する例もあった。
背景にあるのは、通院が困難な高齢者の急増だ。厚労省の推計によると、平成26年に急病時の往診を含む訪問診療を受けた患者は1日当たり15万6400人。8年の7万2300人から倍増した。
厚労省は在宅での医療を充実させるため、外来に加え訪問診療も担う「在宅療養支援診療所」の普及に力を入れてきた。だが、日中に外来患者を診た診療所の医師が、深夜や早朝にもニーズがある訪問診療もこなすのは負担が重く、訪問専門の解禁を求める声もあった。