「その地域のゴミをみれば、住民の質がわかる」 清掃員の目から見た“ゴミの地政学” (4/7ページ)

 「ゴミひとつから、その人が見えてきます。ゴミの中にヘアピンや女性誌が入っていたら、女性のゴミだってわかるし、野菜の生ゴミが入ってなければ、料理をしない人だな、とわかる。中には、携帯電話の番号がしっかり載っている請求書が外から見えるように入っている人もいます。本当に気をつけたほうが良いと思います。警察は容疑者の行動パターンをゴミで調べるらしいんですが、その有効性を実感しました。僕はこの仕事を始めてすぐ、シュレッダーを買いました。ちなみに、捨てられているゴミを勝手に持っていくのは犯罪なので、やっちゃダメですからね!」

 また、最近の集合住宅ではダストボックスが採用されていることも多いが、その内側も場所によって千差万別だ。

 「不燃ごみの日に、やたらとゴキブリの殺虫剤が捨てられているゴミ集積所があるんです。その地域は古い民家が多くて川沿いなので、ゴキブリが住み着いているんでしょうね。マンションなどのダストボックスでもゴキブリがたくさんいるものがあって、清掃員の間では“ゴキブリボックス”なんて呼んでいます」

 確かに害虫や害獣の多寡は、その地域に住む者にとっても気になるところ。ゴキブリ以外にも、ネズミやカラスの存在を思い浮かぶ。

 「カラスの場合、ゴミ集積所の汚さよりは近くに大きな公園があるかどうかで多さが変わってきます。公園に住み着いて食料をあさっているので、住みやすそうな地域でも近くに公園があればカラスは結構見ます。ネズミは圧倒的に繁華街が多くて、ふてぶてしい。俺がゴミ収集に行ったら、逃げずに飛びかかられたこともあります」

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