立ち上げの費用は、東日本大震災復興支援のためにアート関連企業、カイカイキキから日本財団に寄付された「New Day基金」が原資になっている。基金のコンセプトである「東北から新しい日本をはじめる」から、「はじまりの美術館」と命名し、2013年2月から本格的な開館に向けた検討が始まった。
積極的な参加者たち
美術館となる建物は、地域で「十八間蔵」という名で親しまれる築127年になる酒蔵だ。老朽化が激しいうえ、東日本大震災と、その後の大きな余震で、壁がゆがんで穴が開き、立派な梁(はり)も外れてしまったが、それでもけなげに建っていた。「歴史を重ねた蔵を大切に保存したい」という地域の願いもあり、美術館という新たな形で、地域の情報発信拠点として生まれ変わることになった。
11月4日に開かれた寄り合いには、住民ら約30人が集まった。冒頭に「はじまりの美術館準備室」の岡部兼芳さん(39)と千葉真利さん(25)が、「この美術館は、作品を展示するだけではなく、地域の皆さんに一緒に参加していただける場所にしていきたい」などと説明。参加者からは質問のほか、美術館でやってみたいことなど意見が出された。