津波の被害が大きかった三陸沿岸の自治体でも、震災直後と現在では住民らの気持ちが変化し、高台移転などの復興計画を変更せざるを得ないケースが相次いでいる。例えば、宮城県女川町(おながわちょう)が今春実施した住宅再建に関する調査で、町外移転希望が半年ほど前の前査に比べて2.4倍に急増した。こうした被災地の現状を踏まえれば、飯館村の取り組みはより現実を直視しているように見える。
だが、それでも、村長の危機感はなお強い。「人口が半分以下になって、空き家が増える。田畑を耕作する人が減っていく。共同作業はできなくなる。その時にどうするか」。住民からは「賠償・除染が先決」と言われているそうだが、過疎化が被災地を急襲していることは間違いない。
町や村の消失を想定外にしておけない。いかに次世代を担う子供らが持続的に住み、働ける状況をつくっていくか。復興の先を見据えた冷静な議論が必要だ。(気仙英郎/SANKEI EXPRESS)
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会見動画「菅野典雄 福島県飯舘村村長」 (会見日:2013年12月4日)