ソチから約600キロ圏内の北カフカス地域。ここを拠点にイスラム教国家の樹立を目指す独立派武装勢力「カフカス首長国」のドク・ウマロフ司令官が昨年(2013年)7月、開催阻止に全力を注ぐよう「同志」に呼び掛けた。ウマロフ司令官は1990年代のチェチェン紛争から対ロシアの戦闘に加わってきた。
独立派武装勢力などの主張では、ソチは19世紀に南部へ領土拡大を続けた帝政ロシアが先住民族チェルケス人などを虐殺した地。今年は虐殺から150年に当たる。ウマロフ司令官はソチ五輪を「われわれの先祖の骨の上で行われる悪魔のゲームだ」と決め付ける。
ただボルゴグラードの爆破テロとウマロフ司令官との関連は不明。北カフカス地域には複数の武装組織があり、治安当局は一つの指導部の指揮下で各組織が行動しているとの見方には否定的だ。
ロシアの国家テロ対策委員会はこうした組織に対するウマロフ司令官の影響力は限定的だが、理論的な指導者としての役割は少なくないと分析する。司令官の死亡情報もあるが、連邦保安局(FSB)当局者は「遺体を発見し、DNA鑑定で本人と特定するまでは死亡と言えない」と話す。