直接協議は25、26両日の2日間で計約4時間。双方は国連欧州本部内の一室でU字テーブルを挟んで相対する。ただ、互いの接触を避けるため、出入りには別々の扉が使われ、発言はブラヒミ氏に向かって行われる。「直接協議」だが、互いに言葉は交わさない。
「一緒に座るのは容易でないが、国民のためだ」。国民連合代表団のメンバーはその心境を吐露した。反体制派、政権側とも背後には直接協議の実現を主導し、それぞれを後押しする米露の存在がある。別の反体制派の一人は「両国に嫌とはいえない」と語る。
直接協議の「場外」では、協議内容の解釈をめぐり、双方がメディアに発信している。ブラヒミ氏はこうした行為が協議に悪影響を与えることを懸念し、「双方はそれぞれの見解を言っているだけだ。私の見解は私が言う」と混乱収拾に努めている。