根深い敵意を持つ当事者が交渉の席についた意義は小さくない。ただ、27日以降、政治解決の「核心」部分である移行政権の議論が本格化すれば、協議はより困難さを増す。
国民連合側のスポークスマンは27日の協議を「独裁から民主主義に向けた移行の始まり」とアサド大統領退陣への議論と位置付ける。退陣を否定する政権側は「ダマスカスへのカギは渡さない」(ファイサル・メクダド外務副大臣)と反論した。
「性急すぎるより、ゆっくりやるのがいい」とブラヒミ氏は慎重に議論を進める意向だ。交渉期限を問われたブラヒミ氏は「その話は時期尚早だ。われわれの期限は『明日』だ」と述べた。(ジュネーブ 宮下日出男/SANKEI EXPRESS)