だが、今回の選挙では4司令官全員が投票し反政府勢力と距離を置くなど「クーデターの可能性は低くなった」(外交筋)。過去の政治対立を調停してきたプミポン国王(86)も今回は目立った発言をしていない。
このため反政府派は法的にインラック政権を失脚させる作戦も描いている。デモ隊を率いるステープ・トゥアクスバン元副首相(64)は2日夜、「成立見通しがない選挙に38億バーツ(約118億円)をかけ無駄にした」として、インラック氏を訴える構えを見せた。
インラック氏をめぐっては、コメの買い上げ政策をめぐり、汚職追放委員会も捜査を進めるなどさまざまな追及の手が伸びている。
ただ、インラック氏を失職に追い込んでも、誰が後継首相に就くのかなど、法的な規定がない問題が数多く立ちはだかる。
八方ふさがりの状態となったタイの政治。混迷が長期化することだけは間違いない。(バンコク 吉村英輝/SANKEI EXPRESS)