大雪被害に伴う主な被害=※地名の数字は2014年2月14日以降の最深積雪量。被害は解消したものも含む【拡大】
ただ、予想を上回る大雪で、死傷者数など被害状況の把握は難航した。記録的な大雪となった山梨県に亀岡偉民(よしたみ)内閣府政務官を団長とする政府調査団を派遣したのも17日になってから。片側1車線の道路などでは取り残された車両が道路をふさぎ、除雪車が入れないケースも目立った。政府の対応が後手に回ったことは否めない。民主党の海江田万里(かいえだ・ばんり)代表は17日の記者会見で「初動が遅れたとのそしりは免れない」と政府の対応を批判した。
「特別警報」出ず
一方、気象庁が特別警報を発表しなかったのは、「都道府県程度の広がりをもって50年に1度の積雪深となり、その後も警報級の降雪が丸1日以上続くと予想される」という基準を満たさなかったためだ。
甲府市では、「50年に1度の積雪深」である41センチ(参考値)を超えたのは(2月)14日午後5時。気象庁によると、その時点では翌15日の昼ごろには止むと考えられており、「その後も警報級の降雪が丸1日以上続くと予想される」との基準を満たさないと判断した。しかし、結果的には114センチと過去最高の積雪を記録した。他の地点でも、(2月)14日夜の時点では丸1日以上降り続くという見通しはなく、特別警報は出さなかった。