4歳でスケートを始め、2008年に12歳でロシア選手権を制した。プーチン大統領からも注目された天才少女は国内の激しい競争の中、浮き沈みを続けた。浅田真央も師事したタラソワ・コーチの指導などで成長し、母国での大舞台で一気に頂点に駆け上がった。
難病と闘う妹にささげる金メダルでもあった。「今季はつらかったけど、五輪に調子を合わせられた。信じられない気持ち」と喜びに浸った。
≪ヨナ 優雅に「アディオス(さようなら)」≫
女子のフリーの最後を飾ったのは、23歳の前回女王、金妍児(キム・ヨナ)だった。4分間の演技は優雅で、技の狂いもほとんどなかった。得点が表示され、2位となっても悔しさを見せない。「120点の出来。重圧があったけど、肩の荷が下りた」と晴れ晴れとした笑みを浮かべた。
得点源の3回転ルッツ-3回転トーループは危なげなく、柔らかく着氷。演技はほぼ完璧だったが、スピン、ステップで2つが最高難度のレベル4ではなく、3にとどまった。ソトニコワはすべてレベル4。表現力を示す演技点でわずかに上回ったが、技術点の差で逆転を許した。