しかし、今回は最終の回送電車の通過を確認する前に作業が始まり、線路脇のヤードから作業車が京浜東北線の上りに進入。そこに回送電車が衝突した。
現場責任者(35)や端末の担当者(65)は作業開始の指示を出していないと話す一方、男性運転士は「(作業車を)線路に載せる作業を始めたが間違いと分かり、すぐに線路から外す作業をしたが、間に合わなかった」と話しているという。作業開始の判断や手続きで人為的ミスのあった可能性が高く、横浜支社の土沢壇(つちざわ・だん)総務部長は「原因究明と再発防止に努める」と陳謝した。
一方、運輸安全委員会の鉄道事故調査官は「どの時点でブレーキをかけたのか、またそのタイミングなどについて資料分析を進める」と語り、機器やシステムトラブルの有無については「資料を精査していく」と述べるにとどまった。関東運輸局の富田一之鉄道部長は、JR東日本安全統括管理者の柳下尚道常務に「再発防止のため、必要な措置を講ずるよう警告する」との文書を手渡した。