しかし、プーチン氏の発言は、目的だったクリミア半島の実質的掌握が達成されたとの判断に基づくものでもある。バラク・オバマ米大統領(52)は4日、ロシアの行動が「国際法違反だ」と強調し、「プーチン氏の法律専門家たちは違う見解のようだが、誰もだまされることはない」と述べた。
自治共和国の中心都市シンフェロポリでは2月27日以降、議会と政府庁舎、空港が武装集団に占拠され、各地では所属不明の部隊がウクライナ軍施設を包囲して次々と支配下に入れている。プーチン氏は、各地の部隊が「地元の自衛勢力だ」と発言。あたかもロシア軍は投入されていないかのように述べ、これらの撤収には言及しなかった。
だが、自治共和国の議会を占拠しているのがロシア軍であることは(3月)2日、コンスタンチノフ議長が記者会見で実質的に認めた。ウクライナのメディアでも、ウクライナ軍と対峙(たいじ)する部隊の兵士がロシア軍の所属だと語るもようが報じられている。これらが事実だとすれば、クリミアでは(1)露部隊が2月27日に議会などを占拠(2)露部隊支配下の議会でロシア系議員が新首相を選出(3)新首相がロシアへの治安維持を要請(4)ロシア軍が各地に展開し、重要施設を掌握-との時系列で事態が進んだことになる。