ただ、ウイグル族とされる以外、容疑者の素性や犯行の目的、進入経路などは明らかになっていない。昆明市の長水国際空港の国内線安全検査場では、新疆ウイグル自治区とチベット自治区に向かう利用客だけは、他の地域へ向かう旅客と区別され、専用の検査口が設けられていた。列車の切符も記名制になっており、進入経路の追跡は可能と考えられる。
「他地域でもテロ発生」
高速道路を利用して車で入ったのか、一度隣国に出国し、そこから国境を越えて入ってきたのか。当局が小出しする情報では事件の全体像がつかめない。事件発生後、昆明市内のウイグル族居住区、大樹営地区のホテルから、忽然(こつぜん)と姿を消したという20~30人のウイグル族宿泊者の行方も気になるところだ。
中国国内では事件発生後、さまざまな情報が錯綜した。「雲南省の他の地域でも同様のテロ事件が発生した」「テロ分子は広東省広州に逃げた」「いや、貴州省貴陽に逃げた」「福建省アモイ市の空港で容疑者2人が捕まった」…。中には、「事件の負傷者は、病院でまず5万元(約85万円)の前金を支払わなければならない」という“デマ”も広がった。