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政権弱体化と紙一重 頭悩ます人事 (2/3ページ)

2014.3.8 11:30

 下村博文(しもむら・はくぶん)文科相(59)や稲田朋美行政改革担当相(55)ら、首相が会長を務める超党派の保守系グループ「創生『日本』」のメンバーからの起用も目についた。「お友達」というよりは、政治理念を共にしている「同志」だろう。

 政局的な配慮もあった。石原伸晃(のぶてる)環境相兼原子力防災相(56)と林芳正農水相(53)は、12年9月の総裁選で争った相手であり、閣内に取り込み台頭を押さえ付けている。原発問題と環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)という、両ポストともなかなかに困難な課題を抱えているのがみそだ。やはり総裁選を闘った石破(いしば)茂幹事長(57)も、総裁選後の党人事で要職に就けた。

 想定される閉会後の人事を控え、ある自民党関係者は、首相の胸中を推し量り、こんな見立てをする。

 「自民党には、『閣僚適齢期』の議員が多く、改造で配慮しないと不満が出て政権が揺さぶられるという指摘がある。けれども、首相が起用したい『適齢期』議員がどれほどいるのか」

 憲法96条の改正、15年10月に予定される消費税率10%への引き上げ判断、中韓両国との関係改善…。首相が心を砕かなければならない課題は数え切れない。

「政高党低」への不満が根強く 「反安倍」の機運が盛り上がる可能性も

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