「観音様にはいくつもの手がある。その手で戦闘機や原爆、兵器を握りつぶさせた」
自作の千手観音をプリントしたシャツを身につけている。セーターをめくりあげ、「ほら」と見せてくれた。いつでも観音様が守ってくれるという。
日経新聞に連載された「失楽園」(渡辺淳一著)の挿絵も担当した。原画が展示されている。一点一点、説明してくれた。いとおしそうに。
さて、村松さん。生まれは静岡・清水港。ふるさとに強い愛着を持つ。
「清水港で一番えらいのは、次郎長だよ。富士山の裾野を開墾。明治になって英語塾を開いた」
激動の幕末から明治を生きた侠客(きょうかく)。村松さんは次郎長を描いたこともある。素肌は真っ赤。手にキセル。大親分は天をにらんでいた。(塩塚保/SANKEI EXPRESS)
■逍遥 気ままにあちこち歩き回ること。