独立派が建国を目指す「ベネト共和国」(仮称)は、7世紀からナポレオンに征服された1797年まで経済・文化・貿易の一大拠点として栄え、独自の軍隊も有した都市国家「ベネチア共和国」に着想を得ている。ベネチアはナポレオンの軍門に下った後、オーストリアの支配を経て1866年にイタリア王国に編入されたが、かつての北イタリア諸国の中でも別格の存在であり、住民の自意識も強い。
経済的不満が後押し
今回、その自意識に加え経済的不満が分離・独立の気運を高めた。イタリア政府はベネト州から年間710億ユーロ(約10兆円)の税金を受け取っているが、政府が州に施す投資・サービスは210億ユーロ(約3兆円)にとどまっているからだ。独立を主張する地域政党「ベネタ独立党」はAFPに、景気後退のあおりを受け苦境にある州住民に対する支援策や、所得が低い南部地域での税金の無駄遣い防止策などが不十分なため分離・独立運動は高い支持を得ていると説明した。