苦いトヨタの記憶
多くの米国民にはいまなお鮮明な「苦い記憶」がある。09~10年にトヨタが「意図せぬ急加速」を訴えるユーザーの苦情をきっかけにやはり大規模リコールを起こし、米国内で築かれつつあった日本車の「品質神話」が危機に陥ったからだ。そのトヨタは長くリコール問題の影響に苦しんだが、今月(3月)ようやく、情報開示が不徹底だったことを認めて当局と和解合意した。
公聴会にはバーラCEOが出席し、社内調査や再発防止策について説明する予定。リコールを招いた点火スイッチの不具合をめぐり、GMの対応や組織的な隠蔽(いんぺい)がなかったかどうかについて突っ込んだ質疑が交わされるとみられる。
バーラ氏が無難に切り抜けられれば、事態の早期収拾へ前進を図れるが、逆に回答に詰まったり、矛盾を突かれるような場面がもしあれば、GMへの不信と不安は一層強まる恐れもある。(ワシントン支局 柿内公輔(かきうち・こうすけ)/SANKEI EXPRESS)