米政府は歴史認識問題での日韓対立を覆い隠しつつ、対北朝鮮という共通項に焦点を絞り「結束」を演出しようと腐心してきた。
今回の会談を土台に、オバマ大統領は4月の日韓訪問時の首脳会談を「より生産的なもの」にし、日韓の“雪解け”と米国との連携強化を促進したい考えだ。
米政府が関係改善を希求する理由は、「アジア太平洋地域における米国の重要な役割は、(日米韓の)同盟の強さにかかっている」というオバマ大統領の言葉に集約されている。
アジアに安全保障の重心を移すリバランス(再均衡)戦略を進めるうえで、米国にはフィリピン、オーストラリアを含む同盟各国とのネットワークと連携の強化が、死活的に重要となっている。
しかもオバマ政権は、アジアで東・南シナ海における中国の覇権主義と、北朝鮮の核の脅威に直面しているのみならず、ウクライナでロシアの帝国主義と対峙(たいじ)するという「2正面」を強いられている。
今後、ロシアとの対立が長期化し、外交・安全保障のかなりの労力を割き続けなければならない状況も予想される。それだけに、オバマ政権にはアジア、とりわけ東アジアでの緊張緩和を図ることが、いっそう重要になっている。(ワシントン 青木伸行/SANKEI EXPRESS)