首相は今国会閉会後に内閣改造・党役員人事を断行する意向を示している。狙いは、ポストをちらつかせることによる“抵抗勢力”の封じ込め。だが、佐藤氏にはその効果は効かなかったようだ。
佐藤氏は谷垣禎一(さだかず)法相のグループ「有隣会」に所属しており、かつて伝統的にリベラル色が強い宏池会(こうちかい、岸田派)に所属していた。政策的に首相と距離があるのは想像に難くない。くしくも、25日は集団的自衛権の行使容認に向けて議論する総裁直属の「安全保障法制整備推進本部」の設置が了承された日。そのタイミングを狙っての「確信犯」との見方は強い。
折しも、首相はオランダ・ハーグに外遊中で国内不在だった。首相の居ぬ間に起きた「反乱」は、今国会の閣議決定を断念せざるを得ない事態に首相が追い込まれる可能性を暗示しているようでもある。
派閥の攻防
ただ、閣議決定を先送りした場合、関連法案の改正が秋の臨時国会に行えない事態となりかねない。4月1日からの消費税率8%が経済に与える影響は見通せず、景気腰折れとなれば、経済対策に集中せざるを得なくなることも予想される。年末に日米防衛協力のための指針(ガイドライン)再改定があることに加え、首相が今国会中の閣議決定にこだわる理由はこんなところにもある。