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「なにわの伝統野菜」復活(下) 収穫の喜び 次代へ伝えていく (3/5ページ)

2014.4.6 15:35

慣れた様子で畝を作る「楽畑(らくはた)」の橋爪秀博さん=2013(平成25)年10月12日、大阪府堺市(関西大学_有志学生記者撮影)

慣れた様子で畝を作る「楽畑(らくはた)」の橋爪秀博さん=2013(平成25)年10月12日、大阪府堺市(関西大学_有志学生記者撮影)【拡大】

  • 吹田慈姑(すいたくわい)の栽培には、水やりが欠かせない=2013(平成25)年10月12日、大阪府吹田市(関西大学_有志学生記者撮影)

 市民の力で普及

 市民の力で伝統野菜の栽培を広めようと活動している人たちもいる。伝統野菜プロジェクト「楽畑(らくはた)」だ。大阪府堺市にある文化財「兒山(こやま)家住宅」と周辺の田園風景の保全と伝統野菜の普及を目的に活動している。「昔からの風景を残そうとしているのだから、どうせなら伝統野菜を育てよう」と、毛馬胡瓜の栽培を始めた。現在栽培している伝統野菜は10種を超えた。収穫した野菜は、集会の時に皆で食べる以外にも、干し野菜や野菜飴に加工して地域のイベントで販売しPR活動にも取り組んでいる。

 栽培リーダーを務める橋爪秀博さんは、週末は必ず活動に参加している。「畑は、無農薬で有機肥料を使っているので害虫も多い。ひどい時には一晩でほとんどの葉が食べられてしまうので、スポイトに似た害虫駆除の道具を自作した」と楽しそうに話す。

 伝統野菜は、種が市販されていないので自分たちの畑から採取しなければならない。副代表の石川育子さんは、「最初のころは種の中身が詰まっていなくて、水に入れると浮かんできた。何度も栽培を繰り返すうちに、底に沈んでいく種を見た時は本当にうれしかった」と、笑顔で話してくれた。

 活動の課題は、若い参加者が少ないこと。若い人たちに興味をもってもらおうと、婚活サークルとのコラボなども行っている。石川さんは「いろいろな人と伝統野菜を収穫する喜びを味わいたい」と、参加を呼びかけている。

なにわの伝統野菜リスト

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