内陸部などへ新天地を求める動きも追い打ちをかけ、沿線8市町村の人口はこの3年間で1万人以上減った。NHK連続テレビ小説「あまちゃん」の効果で、13年度の団体客数は2月までで前年の2倍近くに伸びた半面、定期券の客数は微増で、「観光列車以外は空気を乗せている」と自嘲する社員もいる。
赤字補?で綱引き
体力の弱い三陸鉄道は国費の投入で立ち直ったが、黒字会社のJR東日本は支援対象外。自助努力を迫られ「採算度外視というわけにはいかない」(関係者)との立場で、宮城、福島を含む3県沿岸部のJR線約246キロは運休が続く。
このうち三陸鉄道の北リアス線(宮古―久慈)と南リアス線(盛―釜石)を結ぶJR山田線の釜石―宮古間は1月、JRが施設を復旧させ、運行を三陸鉄道へ移管する案を提示。再開の道筋は見えてきたものの、今後の赤字補?(ほてん)をめぐって地元自治体と綱引きが続く。