米経済とFRBのウォッチャーとして知られるIHSグローバルインサイトの著名エコノミスト、ポール・エデルスタイン氏は「新人選手のエラーといったところでは。なにせイエレン氏にとって最初の記者会見だった」と半ば同情し、不安定な発言に過剰反応すべきでなく、「来年後半まで利上げはない」との見方を変えないとした。
加速するFRBでの議論
イエレン発言を受け、FRBでは金融引き締めに慎重なハト派とされる幹部も“火消し”に懸命になっている。サンフランシスコ連銀のジョン・ウィリアムズ総裁(51)は先月(3月)、米メディアに対して、「われわれは金融引き締めを早めるとは示唆していない」と強調し、利上げは来年後半と予想した。ハト派寄りのアトランタ連銀のデニス・ロックハート総裁(67)も利上げは量的緩和終了後から少なくとも半年後とし、「実際はもっとかかるのでは」と述べている。金融引き締めに積極的なタカ派とされるカンザスシティー連銀のジョージ氏ですらも、冒頭紹介したように慎重な言い回しだ。