23歳未満の若い世代は、2020年の東京五輪で主戦力になるはずの世代だ。また昨年、23歳未満のカテゴリーで日本は世界選手権への出場枠を逃しており、日本自転車競技連盟はその世代の強化を図りたい背景もある。
≪「壁」実感… この悔しさをバネに≫
結果的にネイションズカップ3戦を通して、日本ナショナルチームは誰一人15位以内でゴールすることができず、今回はポイントを獲得できなかった。世界選手権へ出場する道は他にもあるが、今回の遠征を通じて、世界との差を痛感する結果となり、浅田監督は「世界との壁は1つではなく、2つくらいあるように思う」と振り返る。
もっとも惜しかったのは、第2戦「ラ・コート・ピカルド」で、10位以下の集団に日本人選手2選手が含まれ、そこからエースを託された黒枝士揮(しき)(ヴィーニファンティーニ・NIPPO・デローザ)が、面手(おもて)利輝(EQA U23)の絶妙なアシストのもと、5番手からゴールスプリントを仕掛けた。しかし、周りの選手の蛇行により、接触して転倒。ポイント圏内の15位は確実と思った矢先の出来事に選手たちは大きな悔しさに包まれた。
しかし、世界で15番というトップ争いにチームとして挑むことができたことに、結果にはつながらなかったものの手応えをつかんだのも事実だ。