今市事件の容疑者逮捕について、阿部暢夫刑事部長(左)らが記者会見した=2014年6月3日午後、栃木県日光市の今市署(桑島浩任撮影)【拡大】
吉田有希(ゆき)ちゃん=当時(7)=を殺害したとして6月3日、殺人容疑で逮捕された勝又拓哉容疑者(32)は台湾出身で、中学時代を知る人は、日本語がうまく理解できず、周囲になじめなかったと振り返る。存在感も薄かったという。骨董(こっとう)市に出店していた母親(55)を手伝い、弟を思いやる一面もあった。
「すぐにキレた」
事件の前には、有希ちゃん宅から約1.5キロ離れた住宅にいたことも。同じ小学校にも一時在籍。卒業アルバムには「日本語の勉強を集中してお友達もできて、とてもよかった」と書いた。
2年の2学期から3年初めまで通った中学ではほとんど登校せず、教員は「日本語をあまり理解していないようで、友だちも少なかった」。別の同級生は「からかわれるとすぐにキレて、手を出した」と話した。
転校して中学を卒業後、栃木県内の寺などで開かれる骨董市に店を出す母親を手伝うように。2000年ごろからは茨城県内の寺で販売を始めたが、偽ブランド品を扱ったとして主催者から出店を禁じられたこともあった。