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【タイガ-生命の森へ-】逆さまに映し出す水鏡 (2/4ページ)

2014.6.9 16:55

カラフトグワイはロシア極東やヨーロッパの寒冷地に咲く水生植物。北海道では絶滅危惧種=2012年6月28日、ロシア・クラスヌイ・ヤール村(伊藤健次さん撮影)

カラフトグワイはロシア極東やヨーロッパの寒冷地に咲く水生植物。北海道では絶滅危惧種=2012年6月28日、ロシア・クラスヌイ・ヤール村(伊藤健次さん撮影)【拡大】

  • ビキン川の浅瀬に潜ると降り注ぐ光の中を小魚が群れていた=2012年6月23日、ロシア・クラスヌイ・ヤール村(伊藤健次さん撮影)
  • 森から染み出た湧き水がビキン川を潤す=2012年6月23日、ロシア・クラスヌイ・ヤール村(伊藤健次さん撮影)
  • 川岸に立ち小魚を狙うアオサギ=2013年6月22日、ロシア・クラスヌイ・ヤール村(伊藤健次さん撮影)
  • 川旅の昼食。川の水を汲みたき火を起こす。その間に魚を釣っておかずにする=2012年6月23日、ロシア・クラスヌイ・ヤール村(伊藤健次さん撮影)
  • ロシア・クラスヌイ・ヤール村、ビギン川

 そんな想像にふけっていると、群青色のトンボがどこからか飛来し、水鏡に小さな波紋を残して消えていった。

 ≪生命の揺りかご 「のぞいてごらん」≫

 ビキン川の上流には道路がない。雪のない時期、村から奥のタイガに入るには舟を使う。いわば川こそが道だ。いつも舟で移動するせいか水面がとても身近で、暑い日にはつい潜ってみたくなる。魚やカワウソがいそうな淵(ふち)が次々と現れ、「のぞいてごらん」と誘っているようだ。

 ある年の6月。そう、30度を超える真夏日のこと。ビキン川上流での探索を終え、猟師のカルーギン兄弟と3人で延々と流れを下ったことがあった。

 エンジンを切って舟を流れにまかせながらルアーを投げる。面白いようにレノーク(コクチマス)がかかった。澄み切った水から弾力のある魚体が跳ね上がっては水飛沫(みずしぶき)と光をまき散らす。川辺の森は精気にあふれ、いくら下ってもどこにもダムなど見当たらない。川がまったく川のままの幸せな川旅だった。

「ボリショーイ(でかかったなー)」

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