頭上高くの透明のプールで女性たちが浮かぶ演目「MYLAR(マイラー)」では、演者たちのフォーメーションが完成した次の瞬間には、まるでカメラがズームインをするかのように、みるみると観客の頭上まで迫り、最終的には実際にプールの底に触り、演者たちとの距離がグッと縮まる。
「私たちが音楽を含め、さまざまな表現手法を使って創り上げる世界や雰囲気のストーリーの内容を『これだ!』と私は枠にはめたくはないのです。言葉を使わないで表現することが、ある意味、私たちの『言語』といえるかもしれません。そして、この言語は自由という力を与えてくれてさまざまな境界や文化の違いを飛び越えることができると考えています」という。
ハイテクの技術を駆使して作り上げられた、「原始的な」体験を生み出す演劇、「フエルサ ブルータ」という名の一種のカーニバルは、都会の中心地で獣の雄叫びを上げ続ける。(写真・文:フォトグラファー 中尾由里子/SANKEI EXPRESS)
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中尾由里子さんが「フエルサ ブルータ」を動画で取材した映像が公開されています。「フエルサ ブルータ」「msn産経」「動画」で検索してください。