崩れやゆがみに見いだす美
「日本には本当の意味で『クール』なものが多い。わびさびや間(ま)、崩れやゆがみなどに美しさを発見できるのは、日本だけの感覚。高いレベルでのクリエーティブな感覚が、世界に勝てるものなのです」と山本。
ディスコードのバッグやスカーフ、シューズは、まさにその言葉を体現する。
バッグやスカーフに施された柄は「花」や「スモーク(けむり)」など。花は咲いてもやがて散り、けむりは絶えず形を変え、霧散する。ともにはかなく、無常である。
日本文学研究者のドナルド・キーン氏は著書「日本人の美意識」(中公文庫)で、日本人に特有の美の概念として「不規則性」や「ほろび易さ」などを挙げた。はかないものが消え入る一瞬。そこに美しさを見いだす感性は、日本人ならではのものかもしれない。